2007年06月25日

タイスの瞑想曲

歌劇「タイス」の間奏曲にして単独でも有名な名曲。フィギュアスケート史上の大きなターニングポイントに関わった曲でした。

トリノ以降のブームでフィギュアスケートに関心をもった人は、「レベル4」とか「GOEが」とか解説されるのを普通に聞いていると思いますが、以前は6点満点の技術点・芸術点採点で、かつ、後にすべった人が有利とか、ほかの人との比較で順位がついていたという、あいまいな部分のある採点でした。ソルトレイクシティ五輪の2つの金メダル騒動がきっかけで、採点法が大きく変わりましたが、そのときのプログラムが、「タイスの瞑想曲」でした。


ロシアのベレズナヤ・シハルリドゼのペアは、優雅でエレガントで、流れるようなスケーティングとぴったりあったユニゾンで、まさにペアとはこういうのなんだと思わずにはいられない素晴らしい演技を見せるペアでした。タイスの瞑想曲で滑ったソルトレイク五輪のフリーは、やや堅くて小さなミスがあり、それが金メダルの騒動に発展していました。それがどうとのは置いておいて、そのとき新採点であったなら明確だったのだろうということもあるけど、採点とか難度とか小さなミスなどどうでもよく、素晴らしいものは理屈ぬきで素晴らしい、ずっと記憶に残るものだと思います。今でもタイスの瞑想曲を聴くと、あのエレガントな演技が思い浮かびます。


その「タイスの瞑想曲」を申雪・趙広博ペアが滑ると聞いたとき、あのベレズナアヤ・シハルリドゼの印象の強い曲をなんてすごい冒険と思ったりしたのですが、東京の世界選手権で見た申趙組のタイスは本当に素晴らしかったです。ダイナミックな大技を得意とするこの組が、しっとりと静かな中に、強い互いの信頼が伝わってくるような演技で、終わったときは会場全体がスタオベの大拍手でした。申趙組も長く余韻にひたっていたように見えたんですが、余韻じゃなくて、氷上でプロポーズだったそう。素敵すぎー(*/∇\*)


ダイナミックな曲は盛り上がる、けど、静かな曲で、大きな感動をよぶのは難しいと思うのです。タイスは綺麗で優雅な曲だけど、ただ綺麗に滑っていてもそれほど感動はしないかもしれません。何にも揺るがない確かな何か、それが技術であったり自信であったり互いの信頼であったり、何か強い芯のようなものを持っていてこそ、見る人の心を動かす、フィギュアスケートのタイスの瞑想曲はそんな曲のひとつだと思います。

あー評論家みたいになっちゃった。ただのスケート観戦オタクのつぶやきだから許してねっと。


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posted by しゅえ at 22:35| Comment(0) | BGM | 更新情報をチェックする
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